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水温の話

2013.08.18

営業ブログ

工場のハムでございます。
お暑うございます。

ここのところ工場辺りでも最高気温35℃前後の日が続いておりまして。
そんな日にフェラーリとなると、気になるのがオーバーヒート。
ということで、今回は水温について書いてみたいと思います。

この季節になると、「水温が90℃超えたんですけど大丈夫ですか?」という質問が多くなります。
特にモデナ以降では水温計の中央目盛が100℃で、その辺を普通に針が指していたりします。
一般的な車では馴染みが無い水温ですから、90℃を超えるとオーバーヒートという感覚を持たれるかもしれませんが、フェラーリは冷却性能が悪くて水温の絶対値が高くなる訳ではなくて、水温の設定値自体が元々高いんです。

理由は熱効率を上げるため。
水温を高く設定する程、燃焼したガスの熱がエンジンに逃げなくなるので、その分ピストンを押し下げる力がプラスされるという理屈です。
そこまでして高性能エンジンを目指しているんですね。

何枚か各車種の水温計の写真を載せてみましたが、どの車でも中心の温度近辺で大体一定になるようコントロールされています。

F355で具体的な温度を説明しますと、年式で微妙な違いはありますが、サーモスタットが全開になる温度が85℃前後。それから少し水温が上がって88℃になると、右側ラジエーターの冷却ファンが回り始めます。
次に左側ファンが回転を始めるのが、エアコンをOFFにしている時で93℃位。
ということは、85℃~93℃の、高目でなおかつ幅を狭く水温をコントロールする。という狙いで作られているということで、
正常な状態では、その通りに動作します。
モデナ以降の車種では、上記の値+10℃で大体同様にコントロールされています。
その範囲から外れるようになると、何か不具合を抱えていますので点検修理が必要になります。

あと、意外なことですけど水温を具体的に数字で表示している車って、特に国産車で実はスゴク少なくて、針があるからアナログのように見える水温計でも、実は3段階とか4段階とかのステップで表示させていることが多い。
だから、よっぽどのことが無いとHまで針が上がらないような構造になっているんです。
フェラーリの場合はアナログ表示で、しかも温度を数字で表示しているから、ちゃんと水温計を作っているが故に、なーんか損をしている感じもします。

あと、冷却水の量についても。
従来のフェラーリの場合、リザーバータンクに目盛りなど一切無いという不親切な造りなので、パッと見どこまで入れれば良いのか分からないですが、エンジンが冷えている時にタンクの半分位入っていれば正常で、それ以上入れてもキャップから外に出てしまいます。

もしタンクの底が見える位に冷却水が少ない時は、キャップの劣化や水漏れが考えられますので、早期の点検をされた方が宜しいかと思います。

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