2018.04.18
皆様こんにちは。工場のハムでございます。
本日も旧車ネタ、ヘッドガスケットについて解説してみたいと思います。
現在フェラーリの純正部品で供給されるヘッドガスケットは、旧車用でも現在の車と同様な、メタルをカーボンでサンドイッチした構造になっています。
これを純正部品だからといって安易に使ってしまうと、早期に冷却水やオイル漏れを起こすことがあるので注意が必要です。
80年代以前の、加工技術が高くなかった頃のフェラーリは、シリンダーブロックやヘッドなどの鋳物に巣穴が空いていることが多く、また、現在ほど精密に研磨されていません。
その上、経年によりガスケットの当たり面が腐食して凸凹が増してきます。
では、それらを綺麗に取り除けるまで多めに面研すれば良いだろう。と思われるかもしれませんが、
このように燃焼室一杯にバルブが配置されているので、面研はIN側のバルブシートと共に削ることになります。あまり削るとバルブが閉まらなくなるため削り代は少なく、写真のように腐食の凸凹は多少残ってしまいます。
かつてのヘッドガスケットは柔らかく、それらの凸凹に隙間に埋まりながら密着していくので、馴染んだ後は割としっかりシールしてくれていたのですが、カーボン系の固いガスケットの場合は、そんなに凸凹を埋めてくれないのが漏れやすい原因です。純正品には、早期の材質見直しをお願いしたいです。
これがまだ外に漏れるならば発見し易いのですが、内部に漏れた場合は、いつのまにかエンジンオイルと冷却水が混ざるなど、気が付かないとエンジンにダメージを与えることも起こり得ます。
そんな悩ましい状況ですが、敢えて社外品を使い組み付けを工夫することでリスクは抑えられます。
かく言う私も、何回も失敗してようやくなのですが。
旧車ネタの時は毎回同じ結論になるのですが、そんな現在の感覚が通用しないところや、細かいノウハウの積み重ねがものをいうことが、クラシックフェラーリを触る醍醐味ですね。
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