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F129エンジンの続き

2019.01.23

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皆様こんにちは工場のハムでございます。

今日もハム謹製F129エンジンの組み立て状況など紹介してみます。

 

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前回組み立てたパワーユニットを、サブフレームに取り付けているところ。フレームに干渉しそうな補機類は、フレームに固定した後に組み付けていきます。

 

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モデルはMondial tなんですが、当時のフェラーリはこのように足回りが付いたままフレームを切り離してエンジンを降ろす構造が多いです。そのエンジンが降りた姿は見た目のインパクトが大きくて、何やらスゴイ作業をしているように見えてしまいます。

他にも例えば、288GTO、テスタロッサ、348、355なども、こんな感じでエンジンが降ります。355のボディーは348の進化版なので、80年代フェラーリのミッドシップボディー設計の共通点と言って良いでしょう。

でも何故かこれらのモデル以降になると、フレームは切り離せなくなります。V8は360でアルミフレームになり、それをきっかけにという流れは自然かなと思うのですが、従来の鉄パイプフレームでも、F40や512TRで切り離せなくなり、エンジンを取り外す時は吊って引っ張り出す方法に変わります。

その背景として、フレームの製造工程を簡略化したかったのか、それとも、ボルトで切り離せる構造では溶接に比べてフレームの剛性低下を招くでしょうから、ハイパワー化に対応するため剛性アップの手法としたのか。多分その両方の理由なんじゃないかと想像してます。

 

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エンジン前側。パワーステアリングポンプが付くのと、フレーム前端のジョイント部分が二股に分かれている構造なのが348と違う点です。この後マフラー関係を少しまとめれば、いよいよ車体に取り付け可能です。

これが終了したら、次はDino 206GTのエンジン及びミッションのオーバーホールです。エンジンはメタル関係の交換、ミッションはベアリングとシンクロの全交換という、中々ハードな作業になる予定。15年前位までのフェラーリ屋といえば、工場内にエンジンが何基も転がっているような状態が日常で、当時の私もエンジンの分解組み立てする仕事が大半でした。その後は電装関係のテスター仕事が一気に増えたなあ。という印象だったのですが、ここにきてまた重整備の割合が確実に増えてますね。それは特にクラシックカーで、車のコンディションを最高の状態に保つためには、資金と手間ひまを厭わないというオーナーさんが増えている結果なのだと思います。

 

 

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