2018.01.24
皆様こんにちは。なかなか本業ネタを上げない工場のハムでございます。
今日も本業関係ないギター改造の話でも。
ここのところは家に帰ってから寝るまでの間、ESPのギターを色々と弄ってました。
とりあえず興味を持った品は何でも分解してしまう性分なので、ギターも例外なく以下の通り。
これがオリジナル。
かなり丁寧な仕事で配線してありますが、コンデンサとか配線の種類が気になる。
これは自分好みの部品で固めないと。と、部品を集めて交換しました。
ギターアンプを作る時もそうなんですけど、最近は信号線に単線を使うのが気に入ってて。
オーディオに使うとレンジが狭く聞こえるのですが、元々レンジが狭いギターの場合は、上下の余計な音がカットされてクリアに聞こえてしまうという。
配線一つでも用途によって向き不向きが結構あるもんなんです。
そこで選んだのが、前回ストラトで使って結果が良かった、単線の大御所ウエスタン・エレクトリック(以下ウエスタン)謹製のブラックエナメル線。
多分70年位前に製造された品です。
ギターに使うと、音がハッキリとしつつも若干枯れた味わいが乗るのでスゴク気に入っている上、ものすごく製造に手間が掛かっていて工芸品的な価値も高いという。
(でも高い)
銅線にブラックエナメルを塗った上に、絶縁体は何と絹糸。写真のようにグルグル巻きにして、その上から更に綿のチューブを被せ、ロウのような樹脂で固めてあります。
ビニールなどの絶縁体が発達していなかった当時の高級品は、現在では考えられないほどの、とんでもない素材と手間を惜しみなく投入し作られています。
欠点は、ものすごく固いのと、エナメル剥く時に傷つけると曲げた時に折れてしまうこと。取扱いは結構難しいです。
で、こんな感じになりました。
アースはメッシュ線。これは軍用のシールド線を分解して取り出したもの。それをボリュームのケースが通路にならないよう張り直してます。
コンデンサはダイレクトロンのセラミック。オーディオと違い高域をアースに落とす役割なので、オーディオ的に良いものを使うと音がイマイチ。
このダイレクトロンを試しにオーディオのカップリングに使ってみたら、これはまずいと思うぐらい音がガシャガシャで聞けたもんじゃなかった。
ホント適材適所。部品選びは奥が深い。
ハンダはビンテージでなく、WBTというメーカーの銀が多目に配合された品。線材で若干落ちた高音をハンダで補ってやる狙い。
ジャックはスイッチクラフトの軍用。
ジャックまでの線もビンテージ物で、ウエスタンの単線シールド。これも相当古いものですが、スズメッキ銅線を絶縁するのはビニールっぽい材質。
そこに何故か薄手のセロハンみたいなものをグルグル巻きにしてあり、更にボール紙みたいなので巻いて、シールドの外は更に紙を巻き外皮は綿。
これも相当な手間かけて製造してますが、懐かしのコタツ線にしか見えない。
組み立てて完成。
近々プロの方に弾いて貰いコメントを頂く予定。結構楽しみ。
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