2018.06.27
皆様こんにちは工場のハムでございます。今日はギターアンプネタいってみます。
1年前から製作を始め、何回か仕様変更と調整を繰り返していたギターアンプ6号機が、やっと完成に至りました。
前回紹介してからの変更点は、
○帰還回路の廃止
以前はスピーカーのプラス端子から終段前段の5755に軽く負帰還を掛け、帰還量をボリュームで調整(プレゼンス)していましたが、あまり意味が無いというか、ボリューム全開でしか使わないので外しました。5極管の出力管も含め全段無帰還仕様という、オーディオアンプの常識とはかけ離れた回路構成になってます。
○出力レベルの調整、バックパネルのレイアウト変更
当初はこの写真のように、おおまかな出力レベルをスイッチで切り替えた後、ボリュームで更に調整できる回路にして、-20~+10dB間を可変できるようにしていましたが、これも意味が無いので取り外し、ライン出力(センド)は-10と+4dBの固定レベルを2つのジャックで出力し、差し替えて選べる方法にしました。リターン入力レベルは+4dBに設定してあります。これでミキサーなどスタジオ機材に繋いでプリアンプとして使えるし、オーディオアンプに出力して鳴らすこともできるという、小さい割には欲張りさんな仕様になってます。
改めて見ると、良くこのスペースに真空管を6本も押し込んだなと。その弊害で、作動させた当初から暫くの間ノイズ対策に追われてました。
ちなみにスピーカーはセレッション製の8インチです。
外部スピーカー端子は当初バックパネルに付けて内蔵スピーカー端子と兼用していたのですが、後ろに飛び出るので使わない時に端子を外しておくと、挿し忘れたまま電源を入れることが多かったので、ジャックはボディー内側に移設しました。
○出力管の変更
出力管は2回変更しました。とりあえず最初はJJ製のEL84を使いながら他社製の同種管を色々試してみたところ、他の管種では特徴が無い印象だったエレクトロ・ハーモニックス(以下エレハモ)製が今回は珍しく相性良かったので、エレハモ製EL84に変更して、それで暫く鳴らしていました。
最初は出力管にも信号を過大入力させて歪ませていたのですが、今回プリ段の出力レベルを下げたことで、それまで入力信号が大き過ぎて発振していたJJ製のEL844が使えるようになり、最終的に出力管はこれになりました。ただ最大出力は落ちて、現在4W出てない模様。
最終的な回路図は、こんな感じです。
評価テストをお願いするにあたり、同時に自分でカスタムしたギターも使用して頂くことに。
何故か写真が縦にならない。
ちょうど1年前に購入した黒のストラト、フェンダージャパンの新品です。これも自分で内部をあれこれ改造してました。変更箇所は以下の通りで、
○配線材は、WE(ウエスタン・エレクトリック)製の単線
○ポットはCTS製
○コンデンサはスプラグ製セラミック
○セレクタースイッチはフェンダーUSAの品
○ジャックはノイトリック製
と、こんな感じで、あと最初から解放弦で弾くと6弦が1フレットと当たってビリビリ鳴っていたので、ナットも交換して弦高を調整しました。まあ新品でも半完成品なんだな。って印象です。
それを約1年、子供がガシャガシャ鳴らして(ちなみに自分は全く弾けない)、だいぶ木の鳴りが柔らかくなってきたので、そこそこの自信でテストに挑むことに。
昔のイメージで、フェンダージャパンというとUSAに全然敵わない印象を持たれる方が多いと思いますが、ここまでやると遜色ないレベルになりますね。
以下が、その動画です。演奏は平井武士氏。
こんな感じに仕上がりました。
現在は7号機の製作中。こちらも経過を紹介していきたいと思います。
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